平成から令和へと変わり二か月が経とうとしています。
何かが変わったよう、渦中にいる私たちが感じるこは少ないかと思います。
しかし、明治・大正・昭和と振り返りますと、やはり大きな節目の一つを今生きていることを感じるのではないでしょうか?
明治天皇にはこのような歌があります。
「器には従いながら岩金も通すは水の力なりけり」。
水というのは、容器にあわせて形を変えます。四角くでも、コップでも、どんな形のものにでも隙間なく納まります。しかし、雨だれの一滴一滴が、岩や鉄をも穿つ力を持っています。
その立場や役目に応じて柔軟さ優しさや包容力をもって、器にあわせて変わる水のように対応してゆく。しかし、一転その内面には、岩や鉄をも穿つ水のような、強い信念を持っていなければならない。
難しいことです。そして、今を生きる私たちに足りていない部分でもあります。
私は「器に従いながら」と初めに来るのには深い意味があると思うのです。ただ、信念を突き通すのみで、他の人のことを考えなかった単なる我儘や迷惑になるでしょう。人との衝突は避けられないかもしれません。
そうではなく、まずその環境や周りの人の想いや心を考え、自分自身をそこにあわせていく。謙虚でなくてはならない。そのうえで信念を持ち続けなくはならないのです。
この度は、私自身が教訓にし同時に励みをもらう言葉を紹介させていただきました。